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2004年4月 9日 (金)

スティーリー・ダンの『everything must go』

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Everything Must Go

昨日に続いて、スティーリー・ダンについて。僕はスティーリー・ダンの最新アルバム(と言ってももうリリース後1年近く経過しているが)「everything must go」があまり好きではない。好きでは無いは言い過ぎかも知れないが、イマイチだ。僕は買ってから3回くらいしか聞いていなかったので、今回これを書くために久々に聞いたが、印象はあまり変わらない。jazzさんのブログを見ると、jazzさんの評価もあまり高くないようだ。

僕なりに、自分が好きではない理由を考えてみた。

まず、ドナルド・フェイゲンのボーカルが今までとは違う。彼の声は、声がダイレクトに空気中に出ていると言うよりは、口の中で声が反響してから出ていく感じの少し籠もった声であるが、このアルバムではスッキリした声になっている。スティーリー・ダンを最初に聞いたときには、この声をすぐには受け入れられなかったが、今ではこの少し変な声が癖になっている。

そして、このアルバムではバンドスタイルをとっているのでミュージシャンを固定している。僕はスティーリー・ダンの魅力は、1枚のアルバムで凄腕のミュージシャンを何人も使い、曲毎に違うグループを生み出しつつ、アルバム全体としては統制が取れているものを作り出すところにあると思っている。当然ながら、それがこのアルバムにはない。僕が好きな『Gaucho』や『aja』などに収録されている曲に比べると、曲自体も(スティーリー・ダンにしては)全体的に単調なものが多い。今までがバラエティーに富んでいたので、そのように感じるのだとは思うが。

更に考えてみると、こういう聴き方をしていいものだろうかという疑問が沸いてきた。先に挙げたアルバムや、ドナルド・フェイゲンのソロ『The Nightfly』が好きな僕としては、どうしてもそのような音を期待してしまっている。しかし、そういう音を聞きたいのであれば、それらのアルバムを聴けばよいのである。新しいアルバムを発表するのであるから、そこには新しい音が必要なのだ。それが音楽家というものだ。彼らも、それを意識しているのかも知れない。今は産みの苦しみの時期だと思い、次のアルバムに期待したい。きっと、嬉しい驚きを届けてくれるに違いない。いや、そうであって欲しい。

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コメント

 どうも、初めまして。
「The Nightfly」いいですね、実にいい。
お気に入りです。

投稿: jazz | 2004年4月10日 (土) 17時58分

jazzさん、コメント&TBありがとうございます。
今日、久々に『The Nightfly』を聞きましたが、やっぱりいいですね。『everything must go』とは、レベルが違いますね。

投稿: getsmart0086 | 2004年4月10日 (土) 23時03分

>どうしてもそのような音を期待してしまっている
そうですね、期待してしまうので新しいのは買わず、『aja』や『The Nightfly』などの古い物ばかり聴いてしまいます。進歩が無いのはリスナーの私です。でも、いい物はずっといい!

投稿: hello nico | 2004年4月11日 (日) 13時11分

>いい物はずっといい!

そのとおりだと思います。僕もここ数年CDは、購入するCDの8割以上は新譜ではなく聴いたアーテイストの未購入アルバムです。

輸入盤販売禁止になっちゃうと、こんな買い方も難しくなるので、最近憂鬱な気分です。

投稿: getsmart0086 | 2004年4月11日 (日) 14時28分

80年代のPOPMUSICでBestを一枚だけ選べ、と言われたら、迷わずthe nightfly を挙げます。IGYのイントロを聞いたときの衝撃は忘れられません。jazz funk との出会い。音楽に“古いもの”“新しいもの”の論議は無用かと。良いかどうか、普遍的であるかどうか。「いいものもあれば悪いものもある」ってのもありますが(苦笑

投稿: タイで想う日々 | 2004年8月 9日 (月) 10時04分

タイで想う日々さん、はじめまして。
『The Nightfly』は僕にとっての80年代ベスト1ではありませんが、5本の指には入ります。IGYのイントロいいですよね。
さて、「古いもの」「新しいもの」についてですが、僕の表現力の稚拙さ故、あまりうまく伝わっていないような気がします。「新しい音」と書いたのは、最新流行の音という意味で書いた訳ではありません。あくまで、その音楽家にとっての新しい音のつもりで書きました。新しい音にも色々種類があると思ってまして、10年前に作った作品を新しい音にして届けることもありでしょうし、今まで取り組んでいなかった違うジャンルとのミックスていうのもありでしょう。ただ、漫然と同じ事を繰り返していると、音楽家生命が失われてしまうのが世の常なので、それだけは避けなくてはならないという事を言いたかった訳です。

投稿: getsmart0086 | 2004年8月 9日 (月) 23時17分

こんにちは。初めまして。宜しくお願い致します。
私はNightflyを発売してすぐ買いましたが、かなり長い間、全然好きじゃなかったんですよ。
というのは、ジャズっぽいと言われる割にはかなりロック的で、もう少しボサノヴァとか取り入れたら・・・と思っていました。
ところが今では大好きなアルバムになった。しかも、本流のジャズのアルバムにはない、別のジャズっぽさも感じるようになった。
ですから、10年後ぐらいにEverything must goを聞いてみましょう。

投稿: 通行人 | 2007年11月13日 (火) 08時44分

通行人さん、コメントありがとうございます。

>ですから、10年後ぐらいにEverything must goを聞いてみましょう。

なるほど、そういう聴き方もあるかもしれませんね。

発売時に聴いただけで、それから後は聴いていませんので、近々聴いてみたいと思います。新しい発見があるかも。

ありがとうございました。

投稿: getsmart0086 | 2007年11月16日 (金) 20時51分

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