« クリストファー・クロス | トップページ | 日産ラティオのCM曲 »

2005年11月 6日 (日)

プリファブ・スプラウト『Jordan: The Comeback』

jordan_the_comeback
Jordan: The Comeback(試聴可)

このアルバムはポップス史上に燦然と輝く名盤中の名盤で、僕の大好きなアルバムです。あまりにも好きなので、なかなかコメントするのが難しいのですが、よくもまーこんなとんでも無いアルバムを作ったもんです。バンドの中心人物であり全ての曲で作曲・作詞を手がけているパディ・マクァルーンは、この頃冴えに冴えまくっていたのでしょう。プリファブ・スプラウトの作品では、'85の『Steve McQueen (米国では名前が使えずTwo Wheels Good)』と'90のこの『Jordan: The Comeback』のどちらかを彼らの最高傑作と呼ぶ事が多いと思いますが、僕はこちらの方が完成度の面では上だと思います。『Steve McQueen』も瑞々しくて大好きなんですけどね。

このアルバム、色んな音楽の要素が詰まっていて、どんな音と形容すればよいのか難しいのですが、耽美主義的な美意識に貫かれているアルバムとでも表現したらよいでしょうか、ひたすら美しさを追い求めているアルバムです。その美しさっていうのも超然としたものではなくて、ある意味少女的な短い期間にしか現れない儚い美しさなんですよね。

このアルバムって、映画音楽みたいなんですよ。全体にストーリー性があるし、曲の作り方もアレンジもポップスアルバムを作っているって感じじゃないんです。モノクロフィルムで撮った小粋な恋愛ものの映画のサントラにしても全然おかしくないと思います。プロデューサーはトーマス・ドルビーなんですが、彼も作りながらとんでもないアルバムを作っているという実感があったのではないでしょうか。

1曲目の「Looking for Atlantis」は乗りのいいドラムパターンを持つ曲で、この後どのような展開になるんだろうと期待させるこのアルバムの幕開けを飾るに相応しい曲です。一転して2曲目の「Wild Horses」は、(だふん)ポニーテイルの少女を馬に喩えたスローなカワイイ曲で、サビの「Wild Hoses I want to Have♪」が耳に残ります。続く「Machine Gun Ibiza」は、また感じが変わってスパイ映画のテイストが入っている少し怪しい曲です。こんな風に曲毎に曲の雰囲気がどんどん変わるんですけど、どの曲もプリファブ・スプラウトの音としかいいようがない曲ばかりで、統一感があるんですよ。これはウェンディー・スミスの透明感のあるコーラスが随所に使われているためでもあると思います。

映画のサントラみたいと書きましたが、このアルバムの中ではキャッチーなサビを持つ「Carnival 2000」や「Moondog」も、ポップスというより映画の挿入歌という感じがします。10曲目の「All the World Loves Lovers」から15曲目の「One of the Broken」までは、完全に映像を意識して作ったとしか思えないような流れがありますね。

僕がこのアルバムで一番特徴的だと思っている「Jesse James Symphony」と「Jesse James Bolero」は大強盗ジェシー・ジェームスの名前が出ていますが、ライナノーツを読むと、これはジェシー・ジェームスについて歌った曲ではなく、パディ・マクァルーンが尊敬するエルビス・プレスリーについての曲のようです。

プリファブ・スプラウトは、ポップス好きの人は絶対はまるバンドだと思うんですが、硬派なロック好きな方からはたぶん軟弱者と思われていて聴かず嫌いの人が多いような気がするのですが、間違いなくこのアルバムは傑作中の傑作ですから、今まで彼らを知らない方は機会があれば是非聴いてみてください。きっと愛聴盤になりますよ。

↓このエントリーが参考になった方は投票(クリック)願います
blog_ranking.gif

|

« クリストファー・クロス | トップページ | 日産ラティオのCM曲 »

コメント

あぁ、いいですよね、このアルバム。
私はどちらかというと「Steve McQueen」の方が好きなのですが、これもよいですよね。
ぽつーん、ぽつーんと出るアルバムをいつも楽しみにしているんです。今度はいつごろ新譜出るかなぁ。

投稿: るき | 2005年11月 6日 (日) 13時22分

るきさん、こんばんは。
彼らは凄くいいアルバムを作っているし、もっと評価が高くても良いと思いますが、ある意味マニアにしか受けないんですよね。音は別にマニア向けではないんですけど、ヴォーカルや使う音色が甘すぎるからでしょうか。

投稿: getsmart0086 | 2005年11月 6日 (日) 23時32分

わたくしも大好きです。
彼らの音って メランコリックなメロディが素敵ですよ。
確かにちょっと甘口ではありますが、当時のバンドにありがちな尖った部分がまるでない。
これも個性ですよ。ほんともっと評価されてもいいですよね。
自分も書いてるんで過去記事も送らせて頂きます。

投稿: えんすき | 2005年11月12日 (土) 10時52分

えんすきさん、こんばんは。
彼らはいいアルバムを何枚も発表しているので、もっとファンが増えて欲しいと思います。
特に日本ではうけそうなバンドだと思うのですが、日本での人気も一部のファンの間だけなんですよね。寂しい限りです。
昔友達を車に乗せたときにこのアルバムをかけていたら、「このアイドルみたいなバンド何?」って言われてしまいました。どちらかと言うと硬派な洋楽を聴く彼がそういう印象を持つのは仕方のないことかなと思いましたし、その他一般の人も同じように感じちゃうんだろうなと思いました。
世間の評価は置いておいて、このエバー・グリーンな音は幾つになっても聴いていたいです。

投稿: getsmart0086 | 2005年11月12日 (土) 22時08分

時計を買おうと迷っています 以後、独自のコンセプト「形は機能に従う」という機能美をテーマにした時計を発表している。
また、商品到着後の質問にもすぐに電話を頂き丁寧にご回答いただきました。
装着した際に感じる圧倒的な存在感、異質なケースの形状は、クリエイティブな層からも圧倒的な支持を得ました。
2013年、レジオン・ドヌール勲章を受章。
2013年リリースされた人気ゲームのリメイク版。
飛行機のコックピットに装備された計器をモチーフとした人気角型3針モデルです。
現在、ブルーノ氏の手元にはないが、黒い角型ウォッチ志向の萌芽を感じさせる。
そして翌年、初代モデルのBR01が生み出されました。
例年新作を意欲的に発表し、まだまだ躍進を見せそうな話題の新星。
伝統ある老舗が多い本格派腕時計の業界にあって、異例とも言える早さで認知度を高めましたのも納得。
※表示価格は全て現金決済価格です。
ジャックロードの場合、ロレックスやオメガなどの有名ブランドの買取価格は、ホームページに価格表が公開されているため、相場観を知りたい場合には嬉しいサービスになっています。
お探しのモデルやご興味のある腕時計がございましたら【 価格・在庫など 】 是非一度お問い合わせ下さい!興味ある方は是非!是非お試しあれ! サンレイ仕上げが施されたブルーダイアルにゴールドカラーのアプライドインデックスが、非常に高級感溢れる腕時計にまとめ上げています。
サファイアクリスタルガラスは非常に硬く写真のようにドーム型に形成することは非常に時間のかかる作業ですが細かな部分まで作りこまれているモデルです。
ジン社では、既存コレクションをチューンナップし、全体の統一を図る仕事に携わりましたが、そこで「スペース1」を目にした瞬間、一目惚れしてしまったんです。
まず、時計を買い取ってくれるところは、時計専門店、総合買取店、質屋、買取サイト、リサイクルショップなどがある。
国内正規店にて購入品です。
買う気も失せたので他店で購入した。
人気のクロノグラフを取り入れたことでヴィンテージ感は薄れましたが、万人受けするスタイリッシュさを獲得したのではないでしょうか。
ヴィンテージな表情のあるハンドメイドのハイエンドはスニーカーラインは、発表するとすぐに人気となる。
先日、注目の時計ブランドであるBell&Ross(ベル&ロス)の新作発表パーティに行ってきました。
耐傷性の高いブラックセラミックケースを採用、セラミックケースの光沢とダイアル×針・インデックスも光沢がありオシャレです。

投稿: ロレックス スーパーコピー007kopi.com | 2020年5月23日 (土) 17時21分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: プリファブ・スプラウト『Jordan: The Comeback』:

» MR 98 プリファブ・スプラウト 「ラングレーパークからの招待状」 [えんすき日記 本家]
えんすき日記 避難場所 http://blog4.fc2.com/enrock/ SkiReport & En’sPhoto http://blog.drecom.jp/enphoto/ Prefab Sprout / ラングレーパークからの招待状 今 ロンドンでのテロ事件 G8 ライヴ8の話題などでイギリスに 注目が集まっていますね。 今回はイギリスならではのポップスを 取り上げてみます。 プリファブ・スプラウト ... [続きを読む]

受信: 2005年11月12日 (土) 10時55分

« クリストファー・クロス | トップページ | 日産ラティオのCM曲 »